もと蔵人店長が本音で語ります。
インスタなどのSNSを見ていると酒屋以外の酒売り場のことがたまに目に留まります。
ディスカウント、ドラッグストア、スーパー、コンビニなどですね。
たまたま目についたその売り場ですが、こんなうたい文句でした
「手に入りにくい酒」
ちょっと微妙な表現だなと違和感を感じました。

酒は基本、嗜好品だと思います。自分が美味しいと思っても、他の人はそう思わない場合があります。
タバコとかコーヒーと同じで、合うあわないがあります。
ですからお客様と会話できるのであれば、できるだけご希望に沿いたいと思いますし。
今一番おすすめなお酒の提案もします。
「手に入りにくい酒」というテーマで売ってしまえば、それはコレクターやオークションと同じです。
そういった酒売り場には必ずと言っていいほど、共通点があります。
酒を売っている場合、3年に一度「販売管理者」の講習を受けなければなりません。
この講習中に必ず居眠りをして、あまり聞いていないのがこういう売り場の人です。
過去に組合から依頼されて、講師として説明したこともありますから、よく見えてました。
またもう一点の共通点として、「お客様からの質問」にたいしてすぐメーカーに押し付ける人が多いです。
自分のところは悪くないの一点張りです。
例えば、日本酒って、できたては無色透明ではありません。
「色があります」これは濾過をする過程で、強めに濾過をかければ透明になります。
しかしながら、濾過をきつめにすると「酒の旨み」までとってしまうんです。
そのため蔵元さんでは「この酒は、酒の旨みを楽しんでもらうため濾過を最小限にしております。色があるのはそのためです。」と説明書きをつけているメーカーもあります。
酒もできたては「色がある」というのを知らないし、講習の時も居眠りして聞いてないもんだから
お客様から「色がついてるんだけど」と言われると
すぐに「メーカーの不良品です。」とメーカーのせいにします。
本当に製造過程において不備があり、酒の状態がおかしいと思ったものは、その状況を酒蔵に伝えて調べてもらいます。
そのうえで製造過程での不備ということであれば、代替品をお出しします。
酒屋は、コレクターやオークションをやっているのではありません。

ちゃんと管理をしていれば、酒蔵出荷時に酒が若くても美味しく熟成するのです。


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